季節の変わり目、なんだか調子が悪い?——その不調には理由がある
3月から4月にかけて、あるいは10月から11月にかけて、なんとなく体の調子が悪くなる。頭痛がする、肩がこる、だるい、眠い。でも風邪というわけでもない——こういう経験、ありませんか?
これ、いわゆる「季節の変わり目の不調」というやつで、実はちゃんとした理由があるんです。最近では「気象病」「天気痛」という言葉も広まってきましたよね。
自律神経が乱れる仕組み
季節の変わり目は、1日の中での気温差(日較差)が大きくなります。東京の3月なんか、朝は5度で昼は18度なんてことがザラにある。この寒暖差に対応するために自律神経がフル稼働するわけですが、あまりに負荷が大きいと交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまいます。
加えて、春は低気圧と高気圧が交互に通過するため、気圧の変動も激しい。気圧の低下は内耳のセンサーを刺激し、めまいや頭痛を引き起こすことがわかっています。
50代以降は特に影響を受けやすい
若い頃は季節の変わり目なんて気にもしなかったのに、50代になったら急につらくなった。そういう声、よく聞きます。これは加齢とともに自律神経の機能が低下するからです。20代と比べると、60代では自律神経の活動量が約半分になるというデータもあります。
特に更年期世代の女性は、ホルモンバランスの変化と季節の変動がダブルで来るので、体への負担が大きくなりがちです。
対策は「地味だけど確実な」ものを
派手な対策法はありません。でも、地道にやることで確実に楽になります。
温度調節をこまめに
朝晩の寒暖差に対応できるよう、脱ぎ着しやすい服装を心がけましょう。カーディガンやストールを一枚バッグに入れておくだけで違います。首・手首・足首の「三首」を冷やさないことが大事。
入浴で自律神経を整える
シャワーで済ませがちな方も多いと思いますが、季節の変わり目こそ湯船に浸かってほしいんです。38〜40度のぬるめのお湯に15分。副交感神経が優位になって、体がリラックスモードに入ります。入浴剤はバスクリンの薬湯シリーズなんか、生薬の香りで気持ちもほぐれますよ。
朝の光と軽い運動
自律神経のリズムを整えるには、朝の光を浴びることが基本中の基本。起きたらまずカーテンを開ける。できれば10分でも外を歩く。これだけで体内時計がリセットされて、日中の活動と夜の睡眠のメリハリがつきます。
あとは食事。旬の食材にはその季節に体が必要としている栄養素が含まれている、とよく言いますよね。春なら菜の花やたけのこ、新玉ねぎ。秋ならさんま、きのこ、さつまいも。旬のものを食べるのは、体にとっても理にかなっているんです。
漢方の知恵も参考になる
漢方医学では、季節の変わり目は「気(き)」の巡りが乱れやすい時期とされています。補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)など、こういった不定愁訴に対応する漢方薬もあります。ドラッグストアでも買えますが、できれば漢方に詳しい医師に相談するのがベストです。
大事なのは、季節の変わり目の不調は「気合いが足りない」のではなく、体が環境の変化に適応しようとしている証拠だということ。自分を責めず、体をいたわる時期だと割り切ることも必要です。
「季節の変わり目だから仕方ない」で片付けずに、ちょっとした工夫で体をいたわってあげてくださいね。
※めまいや頭痛がひどい場合、長期間続く場合は、他の疾患の可能性もあります。我慢せず医療機関を受診してください。