お酒、週に何日飲んでますか?「休肝日」のすすめ
「毎日ビール1本だから大丈夫」は本当か?
これ、飲む人がよく言うセリフですよね。かくいう筆者もつい数年前まで「缶ビール1本なんて水みたいなもの」と思っていました。でも、実はそうでもないんです。
厚生労働省が示す「節度ある適度な飲酒」の目安は、純アルコール量で1日約20g。ビールなら中瓶1本(500ml)、日本酒なら1合、ワインならグラス2杯弱くらいです。「なーんだ、その程度なら余裕じゃん」と思った方——ちょっと待ってください。これ、あくまで「1日あたり」の上限であって、「毎日飲んでもいい量」ではないんです。
肝臓は文句を言わない
肝臓が「沈黙の臓器」と呼ばれるのには理由があります。肝臓は再生能力が高く、多少のダメージでは症状が出ません。だからこそ怖い。自覚症状が出た時には、かなり進行している可能性があるんです。
脂肪肝→肝炎→肝硬変→肝臓がん、という進行ルートはよく知られていますが、脂肪肝の段階では自覚症状がほぼゼロ。健康診断でγ-GTPやALT(GPT)の数値が高いと言われても、「体調は普通だし」とスルーしてしまう人が多いんですよね。ちなみに、日本人の成人男性の約3割が脂肪肝を抱えているという報告もあります。他人事じゃないです。
なぜ「休肝日」が必要なのか
アルコールを分解するのに、肝臓はフル稼働しています。毎日休みなく働かされたら、人間だって壊れますよね。肝臓も同じです。週に2日以上の「休肝日」を設けることで、肝臓が回復する時間を確保できます。
厚生労働省の研究でも、同じ飲酒量でも休肝日がある人とない人では、肝機能の数値に明確な差が出ることが示されています。つまり、トータルの酒量を減らすだけでなく、「飲まない日を作る」こと自体に意味があるわけです。
「やめる」より「減らす」から始めよう
いきなり禁酒しなくていい
「酒をやめろ」と言われても、長年の習慣はそう簡単に変えられません。それに、適量のお酒にはストレス解消やコミュニケーションの潤滑油としての効果もある。大事なのは、お酒を「敵視」するんじゃなくて、上手に付き合うこと。
休肝日を作るコツ
いきなり週2日は難しいなら、まず週1日から始めましょう。曜日を固定すると習慣にしやすいです。月曜日を「ノンアル曜日」にしている人は結構います。「月曜は飲まない」と決めてしまえば、意志力を使わなくて済みます。
あと、ノンアルコールビールや炭酸水がここ数年で格段に美味しくなりました。「飲んでる感」を味わいながら休肝日を過ごすのも、なかなかいいものですよ。
飲む日も量を意識する
飲む日は、最初の1杯を味わってから2杯目を注文する。つまみを先に食べてからお酒を飲む。水やお茶を交互に挟む。こういった小さな工夫で、自然と飲む量は減っていきます。居酒屋でもチェイサーを頼む人が増えてきましたよね。
年齢とともにお酒は「弱くなる」
40代以降、肝臓のアルコール分解能力は少しずつ低下します。「昔は一升飲めた」は過去の栄光です。今の自分の体に合った量を把握することが大事。翌朝の目覚めが悪い、日中にだるさが残る、というのは飲みすぎのサインだと思ってください。
お酒は人生の楽しみの一つ。だからこそ、長く楽しめるように、肝臓を大事にしてあげてください。
※飲酒量のコントロールが難しいと感じる場合は、アルコール依存症の可能性もあります。一人で悩まず、専門医療機関にご相談ください。