老眼だけじゃない!中年期に気をつけたい目の健康
スマホの文字が見えにくくなった。本を読むとき腕を伸ばすようになった。——40代後半からの老眼あるある、ですよね。老眼自体は加齢による自然な変化なので、老眼鏡やリーディンググラスで対応すればいいんですが、問題はそれだけじゃないんです。
実は40代、50代は、気づかないうちに進行する「怖い目の病気」のリスクが高まる年代でもあります。
緑内障:日本人の失明原因第1位
緑内障は視神経が徐々にダメージを受けて視野(見える範囲)が狭くなっていく病気です。日本人の40歳以上の約5%、つまり20人に1人が緑内障を持っているとされていますが、その約9割は自覚症状がありません。
なぜ気づかないのか。人間の脳は優秀なので、片目の視野が欠けても、もう片方の目で補ってしまうんです。だから「おかしい」と気づいたときにはかなり進行していることが多い。失われた視野は元に戻りません。
だからこそ、40歳を過ぎたら年1回の眼科検診が大事なんです。特に近視が強い方、家族に緑内障の方がいる場合はリスクが高いので、必ず受けてほしい。眼圧測定、眼底検査、OCT(光干渉断層計)検査で早期発見が可能です。
加齢黄斑変性:物がゆがんで見えたら要注意
網膜の中心部(黄斑)が傷むことで、視界の中心が歪んだり暗くなったりする病気です。欧米では失明原因の第1位で、日本でも患者数が増加しています。
チェック方法として「アムスラーチャート」というものがあります。格子状の線が描かれた図を片目ずつ見て、線がゆがんで見えたら要注意。ネットで「アムスラーチャート」と検索すれば画像が出てきますので、ぜひ一度試してみてください。
予防には、紫外線対策(サングラスや帽子)と抗酸化作用のある食品の摂取が有効とされています。ほうれん草やブロッコリーに含まれるルテインは黄斑を保護する効果があるとの研究があります。
デジタルアイストレイン:現代人の目の疲れ
パソコンやスマートフォンを長時間使うことによる目の疲れ、いわゆる「VDT症候群」も中年期には深刻な問題です。若い頃は平気だったのに、50代になって同じ時間パソコンを使うと目がしょぼしょぼする、肩が凝る、頭痛がする——心当たりありませんか?
対策としてよく言われるのが「20-20-20ルール」。20分に1回、20フィート(約6メートル)先を、20秒見る。遠くを見ることで、ずっと近くにピントを合わせて緊張していた目の筋肉がリラックスします。
ドライアイにも注意
パソコン作業中は瞬きの回数が通常の約3分の1に減ると言われています。意識的に瞬きをする、加湿器で部屋の湿度を保つ、エアコンの風が直接目に当たらないようにする。こういった小さな工夫が目の乾きを防ぎます。市販の人工涙液(ソフトサンティアなど、防腐剤無添加のもの)を手元に置いておくのもいいでしょう。コンタクトレンズを使っている方は、ドライアイのリスクがさらに高くなります。50代を機に、眼鏡に切り替えるのも一つの選択肢です。
目の健康は、生活の質に直結します。老眼鏡を作りに行くついでに、ぜひ眼科で総合的な検査を受けてみてください。「見えているから大丈夫」は、目の病気に関しては通用しないんです。
※急に視力が低下した、視野が欠けた、光が見えるなどの症状がある場合は、網膜剥離など緊急性の高い病気の可能性があります。すぐに眼科を受診してください。