50代で血圧が気になり始めたら——まず知っておきたいこと
50歳を過ぎたあたりから、健康診断のたびに血圧の数値が気になり始める方、多いんじゃないでしょうか。実はこれ、意外と普通のことなんです。日本高血圧学会のデータによると、50代男性の約6割、女性の約4割が高血圧に該当するとされています。
でも「普通」だからといって放置していいわけではありません。高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれるだけあって、自覚症状がほとんどないまま血管をじわじわ傷つけていきます。
まず、自分の血圧をちゃんと知ろう
病院で測ると緊張して高くなる「白衣高血圧」って聞いたことありますか?逆に、病院では正常なのに普段は高い「仮面高血圧」というのもあります。だから、家庭血圧の測定がとても大事なんです。
先日知り合いの医師に聞いたのですが、「家庭血圧のほうが実態を反映している」とのこと。朝起きてトイレに行った後、朝食前に測る。これを毎日続けるだけで、自分の血圧のパターンが見えてきます。
血圧計の選び方
上腕式の血圧計がおすすめです。手首式は手軽ですが、測定姿勢によって誤差が出やすい。オムロンやテルモの上腕式なら、だいたい5,000〜8,000円くらいで手に入ります。毎日の記録をスマホに転送できるBluetooth対応のものも便利ですよ。
数値の目安を知っておく
日本高血圧学会のガイドライン(JSH2019)では、家庭血圧で上が135以上、または下が85以上で高血圧と判定されます。病院での診察室血圧だと、上140/下90以上です。
ただ、数値がギリギリだからと言ってすぐ薬、というわけではありません。まずは生活習慣の改善から始めるのが基本です。
50代の血圧対策、何から始める?
正直、「減塩しましょう」「運動しましょう」と言われても、何から手をつけていいかわからないですよね。私のおすすめは、まず一つだけ変えること。
たとえば味噌汁。毎日2杯飲んでいるなら1杯にする。それだけで食塩摂取量は約1.5g減ります。あるいは、昼食後に10分だけ歩く。階段をひとつ上の階まで使う。「全部やらなきゃ」と思うと続かないので、一つずつでいいんです。
食事で気をつけたいこと
カリウムを多く含む食品は、体内のナトリウム(塩分)を排出する手助けをしてくれます。バナナ、ほうれん草、アボカド、納豆、里芋。どれも手に入りやすい食材ですよね。居酒屋でもバナナや枝豆は意外とカリウムが豊富。つまみの選び方一つで変わるんです。
あと、意外と塩分が多いのが加工食品。ハム、ソーセージ、漬物、カップラーメン。成分表の「食塩相当量」を見る癖をつけるだけでも違います。
「薬を飲む」のは負けじゃない
生活習慣を改善しても血圧が下がらない場合は、降圧薬の服用を検討することになります。「薬に頼りたくない」という気持ちはわかりますが、高血圧を放置して脳卒中や心筋梗塞を起こすほうがよほどリスクが高い。
最近の降圧薬は副作用も少なく、1日1回の服用で済むものがほとんどです。かかりつけ医とよく相談して、必要であれば薬の力も借りましょう。それは決して「負け」ではありません。
50代は、血圧との付き合い方を学ぶ大事な時期です。まずは家庭血圧計を一つ買って、自分の数値を知ることから始めてみてください。
※血圧が急に高くなった場合や、頭痛・めまいなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。